子宮頸がんを予防しましょう

子宮頸がんは、PHVというウイルスによって引き起こされる感染症です。
最近では、子宮頸がんの予防接種が注目されています。
どのように子宮頸がんを予防していけばいいのか、詳しく見ていきましょう。

子宮頸がんについて

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子宮頸がんとは

婦人科領域のがんでは、乳がんの次に患者数の多いがんです。
患者は、20代、30代の女性が中心となっています。
子宮の入り口にあたる部分を、子宮頸部といいます。
この子宮頸部にできるがんなので、子宮頸がんというのです。
子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスへの感染により引き起こされる、感染症です。

子宮頸がんと妊娠

妊娠の初期には、子宮頸がんの検査を行います。
そのため、子宮頸がんの2.7〜3.5%は妊娠中に見つかっています。
がんが進行している場合は、妊娠の継続ができない可能性があります。

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感染経路

HPVは、セックスで感染するウイルスの一種です。
患者の90%以上からHPVが検出されるほど、子宮頸がんに深く関係しています。
子宮頸がんはウイルスで感染するため、がんといっても感染症なのです。

子宮頸がんの予防

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予防接種

最近では、子宮頸がんの予防接種が話題になっています。
HPVは、セックスによって感染します。
そのため、セックスをするようになる年齢より前に、予防接種を受けるのが有効です。
多くの自治体では、中学1年生から高校1年生の4学年を対象にして、助成が行われています。
自治体によって助成の内容は違いますが、無料で受けられるところもあります。

副作用については、心配する人もいます。
しかし、統計データにおいては、注射した部分が腫れたり、痛んだりする程度です。
ほとんどが、筋肉注射にみられる局所症状となっています。

予防接種の種類

予防接種は、外国メーカーが供給する2種類があります。

メルク社のガーダシル

1回目の接種のあと、2ヶ月後と6ヶ月後で合計3回接種します。

グラクソ・スミスクライン社のサーバリックス

1回目の接種のあと、1ヶ月後と6ヶ月後で合計3回接種します。

子宮がん検診

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予防接種と子宮がん検診

予防接種を受けた人の中には、子宮がん検診を受けなくてもいいと思ってしまう人がいます。
しかし、子宮がん検診は受ける必要があります。
その理由は、HPVの型にあります。
予防接種で効果のある型は、全てではなく、一部だけだからです。

HPVの型

HPVにはいくつもの型があります。
予防接種では、16型と18型という2つにしか効果がありません。
この2つの型でがんになる人は、全体の7割り程度です。
残り3割の人は、マイナーな型でがんになります。
ただし、ガーダシルの予防接種を受けた場合は、6型と11型にも効果があります。

つまり、予防接種を受けたとしても、子宮がん検診は受ける必要があります。

子宮頸がんと不妊

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子宮頸がんの治療で不妊になる

子宮頸がんと不妊には、大きな関わりがあります。
それは、初期の子宮頸がんの治療をした人は、不妊になってしまうことが多いからです。
子宮頸がんの治療を受けると、子どもができにくくなってしまうのです。

子どもができにくくなる理由

精子は、子宮頚管粘液が出るので、泳いで卵子を目指すことができます。
しかし、子宮頸がんの治療で、子宮頚管粘液を出す部分を切除してしまうと、粘液が少なくなってしまいます。
泳ぐことのできない精子が死んでしまうので、卵子にたどり着けず、不妊になってしまいます。

まとめ

子宮頸がんは、予防接種を受けることで対策ができます。
原因となるPHVには型があり、予防接種で全てに効果があるわけではありません。
そのため、予防接種を受けた場合でも、がんの検診は必要です。
初期の子宮頸がんの手術を受けている人は、不妊になりやすいです。
手術を受けている人は、医師に相談して、不妊治療に取り組むことを検討してはいかがでしょうか。

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