不妊の原因にはどのようなものがあるの?
妊娠の仕組みに関しては、長年研究され続けているにも関わらず、まだその全てが解明されたわけではありません。
妊娠の仕組みそのものが複雑、かつ神秘的なこともあり不妊の原因は人によって様々です。
一般的によく知られている不妊の原因は下記の通りです。
- 排卵障害
- 卵管障害
- 子宮内膜症
- 着床障害
- 子宮頸管因子
- 抗精子抗体
- 性交障害
- 不育症
一般的によく知られている不妊の原因だけでもこれだけの種類があります。
一通り不妊の原因を知っておくことは、適切な不妊治療を受ける上でとても役に立ちます。
以下、一つずつ分かりやすく説明していきます。
排卵障害
妊娠プロセスにおいては、そもそも卵子が排卵されないと何もかもが始まりません。
排卵障害は、卵子が排卵されない、または卵子の排卵が安定しない状態を指します。
女性の不妊原因の約4割は排卵障害であると言われています。
卵管障害
卵巣から排卵された卵子が精子と出会い受精卵になると、受精卵は卵管部分を移動し子宮に到着し着床・妊娠となります。
卵管障害とは、卵管部分に問題があることが妊娠の妨げになっている状態です。
例えば、卵管に癒着が見られる場合では、受精卵が子宮まで移動することが困難であることから妊娠が難しくなってしまいます。
子宮内膜症
子宮内膜症は、本来子宮の中にできる子宮内膜が子宮の外にできてしまう症状です。
子宮内膜症と聞くと、さも子宮の病気のように聞こえるのですが、実際は子宮内膜が子宮外にできてしまうことを指しているのです。
子宮の外に子宮内膜が増殖してしまうことによって、該当部位に出血、癒着が発生することが不妊の原因となります。
着床障害
子宮に到着した受精卵は、順調にいくと子宮に根を張り胎盤を形成し赤ちゃんが成長していく基盤を作っていきます。
受精卵が子宮に根を張ることを着床と言います。
着床障害とは、何かしらの問題によって着床が困難である状態を指します。
子宮頸管因子
排卵のタイミングになると、子宮頸管から分泌される粘液、頸管粘液の量が増えてきます。
頸管粘液に異常が見られる女性の場合、射精された精子が子宮内へ進入するのを阻んでしまいます。
頸管粘液の異常によって、精子が卵子と出会いにくくなってしまうことが不妊の原因となるのです。
抗精子抗体
人間は、自らの身を守るために様々な抗体を保有しています。
女性によっては、射精された精子を体内に侵入してきた異物として捉え、攻撃してしまう抗体を持っています。
精子を攻撃してしまう抗体を持っていることが不妊の原因となってしまうのです。
性交障害
セックスを通常に行えないことが原因で不妊となる症状です。
不育症
不育症とは、妊娠には至るものの流産を繰り返してしまう症状を指します。
まとめ
不妊の原因にも様々なものがあることをご理解いただけたのではないでしょうか。
人によっては、複数の原因を持ってしまっている場合もあります。
不妊期間が長い、または35歳以上の人であれば、一度早めに病院で検査を受けて不妊の原因を特定されることをお勧めします。