抗精子抗体が不妊の原因かも!?精子を攻撃してしまう抗精子抗体とは?

不妊の原因はカップルによって様々です。
カップルによっては、精子を攻撃してしまう抗精子抗体をどちらかが持っているという可能性もあります。
この記事では、抗精子抗体とはそもそもどうのような抗体なのか?抗精子抗体を持っている人はどのような不妊治療を受けるべきかについてわかりやすくまとめました。

抗精子抗体とは?

人間は様々な抗体を持っています。
抗体によって、風邪や病気にかからないといった良い面もありますが、時として抗体は厄介な側面も併せ持ちます。
抗精子抗体は、精子を異物としてとらえ、体の中から排除しようと試みる免疫機能の異常です。
抗精子抗体を女性、あるいは男性が保有していると、精子が攻撃されてしまい自然妊娠を期待するのは非常に困難となります。

抗精子抗体を持っているのか、どうやったら確認できるの?

まずは、病院でヒューナーテストと呼ばれる検査を受けます。
ヒューナーテストでは、セックス後の頸管粘液を採取することで膣内に射精された精子の状態を確認することができます。


ヒューナーテストを行った結果、頸管粘液内に精子がいないということであれば
・男性の精子を作る機能に問題がある
・男性、女性のいずれかが抗精子抗体を持っている
ことが疑われます。


男性に関しては、精液検査を行うことで問題なく精子を作れているのか確認可能です。
女性の抗精子抗体の確認は、血液検査で調べることができます。

抗精子抗体に人との相性はあるの?

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精子を攻撃してしまう抗体があるという説明を受けると、多くの人がカップル間での相性を気にします。
パートナーの精子に対して抗体があるのではないか、と考える人もいるのですが実際は相性はありません。
抗精子抗体を持っているのであれば、いかなる人の精子に対しても攻撃してしまいます。

抗精子抗体は人工授精で回避できる?

抗精子抗体を持っている女性であれば、抗体は体のいたるところにあります。
人工授精を用いて子宮腔に精子を注入しても、子宮腔内にいる抗精子抗体に攻撃されてしまうため妊娠には至りません。

抗精子抗体を持っていると妊娠できないの?

体外受精、顕微受精を試みることで妊娠の可能性は存在します。
人工授精では、男性から採取した精液を子宮腔内に注入するだけですので、注入された精子は、抗精子抗体の攻撃を受けてしまいます。


体外受精、または顕微受精であれば、体の外で精子を卵子に入れ受精卵となった上で体内に戻します。
つまり、精子はもう受精卵の中にいる為、攻撃を受けることはなく妊娠の可能性が期待できます。

まとめ

まずは、ヒューナーテストを受けてみて、射精された精子が元気な状態にあるかどうかを確認してみましょう。
仮に抗精子抗体を持っていたとしても、体外受精、顕微受精といった妊娠への道が残されています。
専門医のアドバイスを受けながら、不妊治療にあたることで妊娠は十分に期待できます。

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