頸管粘液に異常があると妊娠できなくなるって本当?その原因は?治療法は?

頸管粘液の異常によって妊娠が妨げられているケースがあります。
こちらの記事では、頸管粘液の異常とはどういったものなのか?どのように治療を行うかについて紹介します。

頸管粘液とは?

膣と子宮腔をつなぐ筒状の管を子宮頸管と言います。
月経周期のサイクルになると、こちらの子宮頸管から頸管粘液と呼ばれる液体が分泌されます。


頸管粘液の役割は大きく以下の2つとなります。


・子宮への細菌の侵入を防ぐ
・射精された精子を粘液内に蓄え、卵管に向けて精子を送り出す


精子にとって快適な状態を作り出し、卵子との出会いを演出するのが頸管粘液の妊娠における非常に重要な役割となります。

頸管粘液に異常があるってどういうこと?

頸管粘液に異常があると妊娠の妨げとなります。
頸管粘液が異常とみなされる症状ですが、主に以下3つに分けられます。


・頸管粘液の酸性度が高い
・頸管粘液がかたい
・頸管粘液の量が少ない

なぜ、頸管粘液が異常な状態になってしまうの?

様々な原因があるとされていますが、現代医療をもってしても具体的かつ明確には突き止められていません。
想定される原因の一つとして、排卵誘発剤の副作用があげられます。
クロミフェンといった排卵誘発剤を使用すると、約15%の人は頸管粘液が少なくなってしまうと言われています。

頸管粘液の異常はどのように検査するの?

排卵日頃に、セックスをします。
セックス後、できるだけ早く(遅くとも2日以内)に頸管粘液を採取するヒューナーテストを受けます。
ヒューナーテストを受けることによって頸管粘液の中に精子がいるのか、精子の状態は健康状態にあるかといったことを調べることができます。
ヒューナーテストを行った際に、頸管粘液の中に精子がいない人は抗精子抗体があることが疑われます。

頸管粘液に異常が見られた際は、どのように治療するの?

頸管粘液の異常の程度にもよりますが、大きく2つの治療法があります。

ホルモン剤の使用

卵胞ホルモン剤を用いることによって頸管粘液の質が改善することもあります。
ただし、症状改善の確率としてはそれほど高くないとされています。

人工授精

頸管粘液の異常によって、精子がブロックされてしまい卵子と出会えないのであれば体外で受精させてしまおうという発想です。
射精された精子が頸管粘液を通過することはないため、こちらの症状で悩んでいる人には非常に有効な治療法となります。

まとめ

妊娠のために、あらゆる努力をしたとしても頸管粘液に異常があり、精子がブロックされてしまうのでは妊娠に結びつけることはできません。
まずは、ヒューナーテストを行い自身の頸管粘液に異常がないかを確認しましょう。
仮に異常が見られたとしても、最近では体外受精で赤ちゃんを授かるケースも増えてきてますので諦めずに不妊治療にあたりましょう。