高プロラクチン血症について
プロラクチンとは
プロラクチンとは、脳にある下垂体の前葉から分泌されるホルモンの一種です。
妊娠や出産後の体を整えるホルモンで、男女ともに分泌されます。
女性の体での主なはたらきは、乳腺を刺激して乳汁を産生します。
そのため、乳腺刺激ホルモンともいわれます。
また、出産直後の妊娠を避けるため、排卵を抑制してします。
男性の体では、性機能を抑制するはたらきをします。
女性における高プロラクチン血症
高プロラクチン血症は、不妊の原因になってしまう病気です。
なかなか子どもができずに、不妊の検査を受けてみたら判明することも多いです。
一般的には、血中におけるプロラクチンの濃度が15ng/mlを超えていたら、高いと判断されます。
そして、30ng/mlを超えるような場合、高プロラクチン血症と診断されることが多いようです。
自然妊娠においては、妊娠成立後に増えてくるはずのプロラクチンの値が高く、妊娠しにくい体になってしまいます。
プロラクチンの排卵を抑制する作用によって、妊娠が成立しなくなってしまいます。
月経がある場合でも、排卵が起こっていないということもあります。
排卵がなければ、どれだけ性交をしたとしても妊娠することはありません。
男性における高プロラクチン血症
男性は、射精後にプロラクチンの値が上昇することがわかっています。
高プロラクチン血症の男性側の影響としては、ED(勃起不全)があります。
プロラクチンの性機能を抑制するはたらきによって引き起こされます。
高プロラクチン血症の症状
女性の症状
月経の異常
稀発月経は、高プロラクチン血症の症状です。
稀発月経とは、39日以上かつ90日未満での周期の月経です。
月経がない無月経の症状が出ることもあります。
無排卵
月経があるないに関わらず、排卵が起こっていないことあります。
排卵がなければ妊娠できないので、不妊症になってしまう大きな要因です。
乳汁
プロラクチンは、乳汁を産生する作用があります。
そのため、妊娠していないにも関わらず乳汁が出てきた場合は、高プロラクチン血症が疑われます。
頭痛や視野狭窄
下垂体に腫瘍ができているタイプの高プロラクチン血症の場合に起こる症状です。
男性の症状
ED(勃起不全)
性機能の抑制によって、引き起こされます。
EDでは、射精ができないため不妊症になってしまいます。
乳汁
男性であっても、プロラクチンの作用によって乳汁が出ることがあります。
まとめ
プロラクチンは、性機能において必要なホルモンです。
しかし、分泌されるタイミングが異常だと不妊症の原因になってしまいます。
症状はさまざまですが、感知できることもあります。
女性の無排卵の場合、気付くことが難しいです。