胚盤胞移植のスケジュールは?

不妊治療でステップアップしていくと行うことになる胚盤胞移植についての記事です。
一般的な胚盤胞移植のスケジュールはどのようになっているのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。

胚盤胞移植を行うまでの過程

胚盤胞移植 過程 理解

不妊治療

不妊とは、1年以上に渡って妊娠に向けた取り組みをしても、妊娠に至らない状態をいいます。
晩婚化の進む現代社会では、とても多くの人が悩まされています。
不妊を解消するために行うのが、不妊治療です。
さまざまな検査を受けて、なぜ不妊になっているのかを調べていきます。
不妊を引き起こしている障害を特定して、妊娠しやすくする取り組みを行うのです。

ステップアップ

胚盤胞移植 ステップ

不妊治療は、自然妊娠に近い方法から始めることが一般的です。
治療開始においては、タイミング法を行います。
排卵時期を特定して、妊娠しやすい時期に性交をするように調整します。
それでもなかなか妊娠できない場合、人工受精にステップアップしていきます。
人工授精は、カップルの男性から取得した精子を、女性の子宮内に注入します。
かなり自然妊娠に近い方法といえます。
人工授精でも妊娠できない場合、更にステップアップしていくこともできます。
そこで、取り組むのが体外受精です。

体外受精

胚盤胞移植 受精

体外受精とは、人工的に卵子と精子を採取して体外で受精させて子宮内に移植する不妊の治療方法です。
人工授精と似ている印象があるかもしれませんが、別の方法です。
人工授精は、精子を子宮に注入して妊娠させやすくする治療法です。
体外受精は、体外で卵子と精子を受精させて、数日間培養した後に子宮に移植する治療法です。
体外受精にも初期胚移植、胚盤胞移植などさまざまな方法があります。

胚盤胞移植

胚盤胞移植は、体外で受精させた受精卵(胚)を胚盤胞という段階まで育ててから、子宮に移植します。
受精後に5〜6日の間、専用の設備で培養をして着床の直前の状態にしてから子宮に戻します。

胚盤胞移植のスケジュール

胚盤胞移植 スケジュール

排卵誘発

胚盤胞移植では、排卵誘発剤の内服薬や注射を使って卵胞を育てることが多いです。
排卵誘発剤を使う理由は、卵巣をよく刺激して効率よく採卵をするためです。
通常の自然排卵では、卵子を1つしか採取できないことがほとんどです。
しかし、排卵誘発剤を使うと、多くの卵子を採取できるのです。

採卵・採精

卵巣に針を指して、卵子を取り出します。
採卵に時間がかかるようなら、麻酔を使って行うことが多いようです。
精子については、採卵と同じ日に取り出す必要があります。
自宅や病院の採精室でマスターべションをして採精をします。

受精

一般的には、卵子に精子を振りかけて受精を待つコンベンショナル法といわれる方法で行います。
精子に障害があってコンベンショナル法が適していない場合などは、顕微授精を行うこともあります。
顕微授精は、精子を卵子の中に直接入れる方法です。

胚移植

胚盤胞移植 胚移植

精子と卵子が受精すると受精卵になり、胚とも呼ばれます。
胚盤胞移植では、胚盤胞になる段階まで培養を続けた後に子宮内に戻します。
また、採卵に伴って卵巣が腫れてしまったりと、妊娠に適していない体の状態の場合、凍結保存されることもあります。
医療技術の進歩によって可能になった凍結保存により、女性の体が良好な状態になるまで待つことができるようになったのです。
胚移植の後は、着床できるかどうかが胚盤胞移植の成否を分けます。

黄体ホルモン補充

着床後の妊娠の継続には、黄体ホルモンが重要な役割を果たします。
そのため、注射などで黄体ホルモンを補充することで妊娠をサポートします。

妊娠判定

胚盤胞移植 妊娠判定

妊娠判定は、約2週間後に行います。
方法は、確実性の高い血液検査が多いようです。
この時に妊娠していなければ、次の周期での取り組みについて検討していきます。

まとめ

最近では多くのカップルが子どもを授かるために、不妊治療を行っています。
自然妊娠に近い方法から始まり、妊娠できるまで高度な生殖医療へとステップアップしていきます。
体外受精において、精子と卵子が胚盤胞という状態まで培養した後に、子宮に移植する方法を胚盤胞移植といいます。
胚盤胞移植のスケジュールは、排卵の周期に従って行います。
しっかりとスケジュールを把握して、イメージを掴んでみましょう。

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