基礎体温で黄体機能不全かどうかがわかる!?

基礎体温は、妊娠を望む人にとってとても重要なデータです。
黄体機能不全の傾向についても、基礎体温から予想することができます。
どのように判断するのか詳しく見ていきましょう。

不妊症と黄体機能不全

黄体機能不全 不妊症

黄体機能とは

排卵や月経といった女性の生殖機能の周期において、起点は脳にあります。
脳の下垂体からホルモンの刺激によって、卵巣で卵胞が育ちます。
十分育った卵胞は排卵をした後に、黄体化ホルモン(LH)の作用によって黄体となります。
黄体は、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌して妊娠のための準備をします。
この機能を、黄体機能といいます。

黄体機能不全とは

黄体機能不全 ホルモン

黄体機能不全とは、黄体から分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が不十分なことなどで引き起こされます。
妊娠を継続するにあたって、黄体ホルモンはとても重要な役目を負っています。
このホルモンがなければ、赤ちゃんは育っていけないのです。
黄体ホルモンが不足すると、子宮内膜が暑くならないので、赤ちゃんにとってふかふかのベッドを用意できないことになります。
別の原因としては、子宮内膜の感受性が低いことも挙げられます。
黄体ホルモンは正常に分泌されているにも関わらず、子宮内膜がつくられにくいことがあるのです。

不妊症や不育症になる

黄体機能不全 不育症

黄体ホルモンが十分でない場合は、妊娠の継続ができません。
子宮内膜が薄いため、受精卵を子宮内膜に着床させることが難しいです。
着床はできたとしても、妊娠の状態を維持できないことなどもあります。
こういった状態は、不妊症や不育症という多くの人が悩ませれる問題となってしまいます。

基礎体温からみる黄体機能不全

黄体機能不全 基礎体温

正常な基礎体温

体温が低くなる低温期は、生理が始まってから排卵までの期間です。
この期間は、卵巣の中で卵胞を育てています。
体温が高い高温期は、排卵後の期間です。
黄体ホルモン(プロゲステロン)のはたらきによって、基礎体温が高くなります。
体温が上昇する幅は、約0.3~0.5度の間です。
通常は高温期は、11日〜16日間続きます。
生理の周期が28日の人の場合、排卵の前で低温相が2週間、排卵の後で高温相が2週間となります。

黄体機能不全 プロゲステロン

高温期が短い

黄体ホルモンが不十分なことによって、高温期を保つことができない状態です。
10日以内に高温期が終わってしまう場合があてはまります。
高温期が短い場合、着床しにくいと予想されます。
高温期が短いことは、黄体機能不全の特徴的な症状です。

高温期が安定しない

高温期の途中で、基礎体温が低いときがあり、安定した高い体温を維持できない状態です。
黄体機能不全により、着床したとしても流産しやすいと予想されます。

低温期と高温期の差が少ない

通常は低温期と高温期の体温の差は、0.3度以上あるものです。
しかし、黄体機能が弱いために、温度差があまりないと予想されます。

黄体機能不全 温度差

まとめ

黄体機能不全は、不妊症や不育症の原因となってしまう問題です。
黄体ホルモン(プロゲステロン)が十分に分泌されないことや、子宮内膜の感受性が低いことにより着床や妊娠の継続が難しくなってしまいます。
基礎体温を正常な値と比べることで、ある程度状態を予想することができます。
数ヶ月の期間の基礎体温を調べて傾向を掴んでみましょう。

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