排卵誘発剤の種類や特徴について
排卵誘発剤とは
排卵誘発剤は、卵巣で卵胞が育って排卵する過程を促進する薬です。
不妊の原因としても、よくあるのが排卵障害です。
精子と卵子は卵管で出会いますが、排卵がなければ受精はできません。
排卵障害がある人は、いくら性交渉をしても妊娠することは難しいのです。
月経があるからといって、排卵がないこともあるので注意が必要です。
排卵誘発剤は、こうした排卵障害がある人が服用する薬です。
排卵誘発剤は不妊治療に取り組む中で、タイミング法の確率を上げたり、体外受精の卵子を取り出す時に使われることもあります。
錠剤を飲む内服薬と薬を直接投与する注射薬の二つのタイプがあります。
内服薬
内服薬は腸から吸収され、ゆっくりと薬が効果を発揮します。
副作用が少ないので、安心して使うことができます。
服用方法は、生理が始まってから3〜5日目から5日間毎日決まった時間に服用します。
そして、約1週間で薬の効果が現れ排卵を起こします。
代表的な薬は、クロミッドです。
注射薬
注射薬は体に薬を直接投与するので、排卵を起こす効果は内服薬よりも高いです。
しかし、その分副作用が出てしまう可能性が高くなります。
人によって回数や量は違いますが、7〜10日ほど連続で投与しなければいけません。
さらに、毎日の通院が必要になるので、労力を要します。
副作用
副作用が出ることがあるので、排卵誘発剤を利用する時は注意が必要です。
具体的には、子宮内膜が薄くなったり、頚管粘液が少なくなってしまうことがあります。
子宮内膜が薄くなる場合、着床しにくくなります。
頚管粘液が少なくなる場合、精子が卵子にたどり着ける確率が下がります。
どちらも妊娠率を下げてしまうので、必ず避けたい状況です。
内服薬は、効果が緩やかなので、比較的副作用が出にくくなっています。
注射薬は、効果が高いですが、副作用は出やすくなります。
副作用は、重症化して合併症を引き起こすこともあります。
排卵誘発剤の費用について
排卵誘発剤は、排卵の周期に合わせて使います。
約1月の周期を何周期使うかによって費用は変わってきます。
ここでは、1周期にかかる費用を紹介します。
また、病院で医師の診察を受けて処方してもらう必要があるため、診察料は別途かかります。
排卵誘発剤には、保険が利きます。
そのため、費用の金額は自己負担額となっています。
あまり薬の量が増える場合などに、保険の適応外となってしまうことがあるので注意が必要です。
内服薬の費用
内服薬は価格もそれほど高くないので、費用を抑えることができます。
代表的な内服薬の排卵誘発剤であるクロミッドの場合、1周期にかかる費用は500円程度です。
注射薬の費用
注射薬の費用は、1回につき1000円前後です。
人によって回数が違うということがありますが、7〜10日ほど連続で注射しなければいけません。
つまり、1周期にかかる費用は、10,000円程度です。
内服薬と比べると、注射薬は高額となります。
まとめ
排卵障害がある人だけではなく、排卵の周期を整える目的でも使われるのが排卵誘発剤です。
排卵誘発剤には、内服薬と注射薬があります。
代表的な内服薬のクロミッドは、1周期で500円程度です。
注射薬の場合は、1周期で10,000前後となり高額になります。
あらかじめ費用の概算を見積もって、医師と相談して排卵誘発剤を決めていきましょう。