妊娠の仕組み
性交
性交によって、男性の精子が女性の膣に射精されます。
女性の膣の中は、とても強い酸性になっていて、精子にとっては良い環境とはいえません。
通常は、精子は子宮の入り口を通り抜けにくくなっていて、たくさんの精子はここで死んでしまいます。
しかし、排卵がある時期には、頚管粘液(おりもの)が分泌されて、精子が子宮の入口を通過する手助けをします。
このように、精子は卵子との出会いの場である卵管を目指します。
精子の寿命は2〜3日程度で、長くても1週間といわれています。
受精
卵子は、ホルモンの作用で卵胞が大きく育って、時期が来ると排卵されます。
排出された卵子は、卵管采が受けとめて卵管に来ます。
卵管で精子と卵子は受精をして、受精卵(胚)となります。
受精卵は、1週間ほどかけてゆっくりと子宮にたどり着きます。
その間、細胞分裂を繰り返して成長を続けています。
着床
子宮では、受精卵が来ることに備えて、排卵がある時期に子宮内膜を厚く張ります。
この子宮内膜は、よくベッドに例えられます。
受精卵のためにフカフカのベッドを用意しているのです。
受精後に細胞分裂をして成長した受精卵は、時期が来ると子宮で着床を始めます。
着床によって、絨毛が子宮壁に根を下ろします。
始まってから完了するまでに3日程度かかるとされています。
着床によって、妊娠が成立したことになります。
妊娠しやすい時期
タイミング法
タイミング法は、排卵日を予想して、妊娠しやすい時期に性交をする方法です。
不妊治療などでも、基本的には始めに取り組む方法となっています。
妊娠の確率が高い日
妊娠しやすい時期は、精子と卵子の寿命から導くことができます。
精子の寿命は、3日程度で、卵子の寿命は1日しかありません。
望ましいのは、排卵で卵子が卵管に来た時に、精子が待ち構えている状態です。
そういったことから、もっとも妊娠しやすい時期というのは、排卵日の3日程度前から排卵日までとなります。
妊娠可能な時期でいうと、排卵日の5日前から1日後まであたりとなります。
排卵日を予想する
基礎体温
基礎体温は、朝起き上がる前に測る体温(平熱)のことです。
女性の基礎体温には、低温期と高温期という2つの時期があります。
おおまかには、生理から排卵がある頃あたりまでが低温期で、排卵頃から生理までが高温期です。
低温期と高温期がはっきりと分かれていることが重要です。
低温期から高温期に移り変わる頃に排卵があると予想できます。
そのため、最低でも数カ月の周期は基礎体温を計測して、次の排卵予定日を予想できるようにしましょう。
頚管粘液(おりもの)
排卵の時期が近づくと、頚管粘液は粘り気を持ってきます。
膣から指を入れて、頚管粘液を調べることで排卵の時期を予想できます。
人差し指と親指の間で伸ばした時に、なかなか切れずに10センチ以上伸びるようなら排卵日が近いといえます。
超音波検査
卵胞の状態をみることで、排卵の時期を予測できます。
病院で行う検査なので、とても精度が高く、確実な方法といえます。
まとめ
妊娠しやすい時期は、排卵の前となっています。
妊娠の仕組みを理解して、うまくタイミング法を取り入れましょう。
排卵日の予想は、基礎体温の記録が基礎となります。
少し面倒かもしれませんが、毎朝測る習慣をもって効果的に妊活を進められるようになりましょう。