排卵日とは?排卵日を正確に予測する秘訣を徹底解説

排卵日を正確に予測することは、妊娠の可能性を引き上げる上で非常に重要なことです。
排卵日を予測する上で必要な知識を誰にでもわかりやすく丁寧にまとめました。

排卵日とは?

排卵日とは、卵巣内で成長した卵胞から卵子が飛び出す日にちを指します。
飛び出した卵子が運良く精子と出会えると受精のチャンス到来となります。
排卵日を正確に予測する上での基礎知識となる女性の生理周期をまずは理解しておきましょう。
女性の生理周期は、1サイクルおよそ27日~35日の間に収まるのが一般的とされています。
生理周期の1サイクルは4つの時期に分けられます。

1:月経期

卵子と精子が出会って着床した場合は妊娠したての時期となります。
妊娠に至らなかったケースでは、プロスタグランジンというホルモンの働きによって子宮が収縮し、子宮内で受精卵を待ち受けていた子宮内膜が剥がれ落ち体外に血液とともに排出される時期です。
月経期が終わると、女性の体は次の妊娠に向け準備を始めます。

2:増殖期(卵胞期)

卵巣内の卵子の素である卵胞が成長する時期。
増殖期になると、脳の一部である脳下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌されます。
卵胞刺激ホルモンの分泌によって卵巣の中の卵胞が成熟し始めます。
同時に、増殖期では卵巣からエストロゲンという卵胞ホルモンが分泌され、子宮の中の子宮内膜がフカフカの状態となり分厚くなります。

3:排卵期

卵巣内で育った卵胞から卵子が飛び出す時期。
増殖期で分泌されていたエストロゲンの量が増えてくると、脳下垂体から黄体化ホルモンが分泌されます。
黄体化ホルモンの働きによって、成熟した卵胞の中から卵子が外に飛び出し、こうした現象を排卵と言います。
排卵された卵子は、排卵後から約1日が受精可能なタイムリミットとされています。
排卵期におりものの分泌量はピークを迎えます。
人によっては、下腹部にちょっとした痛みを感じます。

4:分泌期(黄体期)

卵子と精子が出会い、受精卵となった際に無事に着床できるよう子宮の中をフワフワのベッドのような状態にしておく時期。
排卵期の直後より卵巣からエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが分泌されます。
エストロゲンの分泌によって、子宮の中を着床しやすい状態とする為に子宮膜は分厚くなっていきます。
プロゲステロンの分泌によって、分厚くなった子宮膜は柔らかくなります。
妊娠に至るメカニズムは、排卵期に排卵された卵子が精子と出会い受精し受精卵となります。受精卵は卵管を通り子宮内に到着します。
子宮内に到着した受精卵は、子宮の状態が良い状態であれば着床確率が高くなります。
分泌期では、子宮内膜は受精卵の到着を待ち受けている状態になるのですが、この時期に着床に至らないと場合は、子宮内膜は剥がれ落ち月経期に血液とともに体外に排出されます。

なぜ排卵日を予測することが重要なのか?

妊娠したい人にとって排卵日を特定することは非常に重要となります。
個人差はあるものの、妊娠につながる可能性のあるセックスのタイミングは、女性の排卵日3日前から排卵日翌日までの計5日間しかありません。
毎日セックスするほど仲の良いカップルであれば、特別排卵日を気にする必要はありませんが、そうでもない場合はしっかり排卵日を予測した上でセックスをすることが妊娠への近道となります。

排卵日を予測する方法

排卵日を予測する方法ですが、大きく6つ存在します。

1:生理周期をベースに排卵日を予測(オギノ式)

生理周期が毎回安定している人には有効な手法となります。
まず自身の生理周期から次の生理日を計算します。
計算された次の生理日から14日マイナスした日がおおよその排卵日と予測されます。
生理周期は人それぞれですが、排卵日から次の生理開始までの日数は大きな個人差がなくたいてい14日であるとされています。
従って、生理周期が安定している人は、次の生理予測日から14日マイナスした日が排卵日である可能性が高いとされます。

2:基礎体温表をベースに排卵日を予測

寝起き直後の体温である基礎体温を観測することで大まかな排卵日の推測が可能となります。
月経周期の中頃に体温がガクッと下がる最低体温日の付近が排卵日と推測されます。
ただし、あくまで体温が最低となったその日付近が排卵日ということまでしか分からないため大まかな目安となります。
最低体温日の前日が排卵日のこともあれば、最低体温日の翌日が排卵日のこともあります。

3:頸管粘液から排卵日を予測

排卵日が近づくと、膣内に射精された精子が動きやすくなるように頸管からの粘液量が増え、粘りっけが出てきます。
自分で指を入れて頸管粘液を採取し指先で伸ばしてみたときに数センチ伸びるようであれば排卵日が近づいていると考えられます。
排卵日が近づくにつれて増える頸管粘液の量、粘り気に関しても個人差があるため排卵日を予測できるその他の手法と併用し、実際の排卵日と頸管粘液の状態の関連性を覚えておくとよいでしょう。

4:排卵日検査薬による排卵日の予測

市販の排卵日検査薬使用による排卵日の予測です。
排卵日が近づくと、黄体形成ホルモン(LH)の分泌が急上します。
排卵日検査薬は、尿中の黄体形成ホルモンの値をチェックし排卵日が近づいていると思われる一定の値を超えると陽性反応となります。
費用も1回につき100円程度と安く手に入りますのでオギノ方式、基礎体温とともに併用することで高い確率で排卵日の予測が可能になるでしょう。

5:超音波検査による排卵日の予測

もっとも予測精度の高い方法です。
超音波計測を行うことで卵巣内の卵胞のサイズを計測することが可能です。
排卵間近の卵胞のサイズは18mm~22mmとされています。
検査時の卵胞のサイズを計測することで排卵までの日数の予測が可能になるという仕組みです。

6:体調変化による排卵日の予測

排卵前後には体内のホルモンバランスが大きく変化することから体調が変わりやすくなるという特徴があります。
排卵前後の体調変化には以下のような特徴がみられます。

排卵痛

排卵日が近づいてくるにつれて腹痛が見られる人がいます。
お腹周りが広く痛む人もいれば、卵巣付近が痛む人もいるようで痛む部位、痛みの強さには個人差があります。

出血

卵子が卵胞から飛び出る時に、わずかながら出血がみられ排卵出血と呼ばれます。

体調不良

吐き気を感じたり、めまいがしたり、だるさを感じたりと体調不良を感じる人が多いようです。排卵に伴い様々なホルモンが分泌されることが原因のようです。

まとめ

不妊に関する検査を一通り行った上で、とくべき大きな問題が見当たらなかったケースでは、まずはタイミング法という不妊治療を行い様子を見ることが一般的とされています。
タイミング法と言うと、少々大げさに聞こえますが、簡単に説明すると排卵日を予測し妊娠の可能性が高いとされるタイミングに合わせてセックスを行うことです。
排卵日を特定するには様々な方法があります。
どれか一つを選択するというよりは複数の手法を併用し、排卵日予測の精度を高めるとよいでしょう。

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