男性のからだの作りを理解しよう
妊娠のプロセスにおいて男性の役割といえば射精をするだけと思われている人が多いようです。
間違ってはいないのですが、射精された精液の中に元気な精子がいなければ妊娠に至ることはありません。
肝心の精子はどこで作られているの、妊娠に関わってくる男性の各器官の働きをしっかり理解しておくことは少なからず不妊治療に役立ってきます。
精巣
精巣は精子を作るという非常に重要な役割を担っています。
大きさは直径4cm〜5cmほどで卵型をしています。
精巣上体
精巣で作られた精子を貯蔵する役目を果たしています。
精巣上体にて貯蔵された精子は、この中で成熟し受精するのに必要な受精能力を獲得します。
陰嚢(いんのう)
精巣、精巣上体を覆う袋状の器官です。
特別な平滑筋層を持っており、その収縮・弛緩によって温度調節をする働きがあります。
精管
精巣上体に貯蔵された精子を尿道まで運ぶ管です。
その長さは、およそ40cmもあります。
精囊(せいのう)
精液を分泌する働きをになっています。
精囊液はただの液体ではなく、精子に十分な運動エネルギーを与える効果があります。
前立腺
前立腺液と呼ばれる精子を活性化させる液体を分泌させます。
精液、尿、いずれかを尿道に流すようコントロールを行っているのも前立腺の働きによるものです。
陰茎
海綿体でできており、中央には尿道が通っています。
セックスの際には、海綿体が充血することによって固くなり、女性の膣に挿入可能な状態となります。
尿道の途中には弁があり、尿と精液が混ざりあることはありません。
まとめ
元気な精子が含まれた精液を射精する過程において沢山の器官が仕事をしていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
精巣によって作られた精子は、精巣上体に貯蔵され、精管、精囊、前立腺、尿道を通って射精されます。
不妊の原因の約半数が男性側にあるとされています。
不妊に悩まされている人は、パートナーの男性が妊娠可能な元気な精子をしっかり作れているのか、一度病院で検査を受け確認されてみるとよいでしょう。