PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の不妊への影響
PCOSの概要
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)とは、生理やホルモン値の異常が起こり、数多くの卵胞が育たずに卵巣内にたまってしまい、排卵がうまくできない病気です。
エコーで見てみると、卵巣にプツプツとたくさんの卵子を包んでいる卵胞ができています。
日本人の場合、見た目ではそれほど太っていなくても、PCOSにかかっている女性もいます。
他の不妊の原因でもよくあげられるように、ホルモンのバランスというのはとても重要です。
妊娠するまでの過程でホルモンの働きがうまくいかないと、様々な悪影響があります。
PCOSの症状
PCOSになってしまうと、ホルモンバランスが崩れて男性ホルモンの値が増えます。
男性ホルモンが増えると、ニキビが多くなる、毛深くなる、生理が不規則になるなどの影響が出てきます。
本人に自覚症状がない場合も考えられます。
自分で判断するのには限界があるので、医師の診察を受けてみるのはとてもいいことです。
専門家ならより精度の高い診断ができますし、適切な解決策がもらえることでしょう。
その後の影響
妊娠できたとしても、早産や流産のリスクが高まってしまいます。
せっかく運良く妊娠したのに、早産や流産は絶対に避けたいと誰もがが思うことでしょう。
がんばって不妊治療を続けてきた人には特にそうではないでしょうか。
かかってしまう確率
日本人では、40歳ぐらいまでの妊娠が可能な女性の約10人に1人がこの病気にかかります。
10人に1人もかかってしまう病気というのは驚くべきものです。
ここまでよくある病気であるならば、自分がなっていないという保証はありません。
少しでも疑いがあるのである人は、適切な処置をとるのが得策といえるのではないでしょうか。
治療法は一般的に3つの方法があります
食事療法
まずあげられるのが、やはり食事療法です。
日頃の食事が適正量でないために、肥満の原因になっていることは何か他に特別な理由がない限り間違いがないでしょう。
今までダイエットに失敗してしまったと言う方も、元気な赤ちゃんに出会うために、もう一度自分の食べているものを見直してみて下さい。
考えられる方法はいくらでもあります。
まずはカロリーを計算して、適正値を超えているのか確認してみましょう。
データを取っておけば、病院に行って診てもらう時の約にも立つことでしょう。
原因となっている太りすぎな状態を解消することは、そのままPCOSを改善させることにつながります。
ピル
ホルモンバランスの崩れを調整するためには少量のピルを飲みます。
ピルの作用によって、PCOSに影響を受けたホルモンバランスをもう一度正常な値に戻すことが出来ます。
内服薬
内服薬の一種であるクロミフェンという薬を使って、排卵を起こします。
排卵の時期をコントロールすることによって、生理の周期を整えます。
PCOSによって乱れた排卵時期や生理の周期を安定させることは重要なことです。
兆候があれば病院へ行こう
ただのポッチャリだから大丈夫といって侮っていると、重要な不妊の原因を見逃してしまうかもしれません。
少しでも不妊を解消する手段があるのであれば、取り組んでみることはとても大切です。
医師の診断があれば、ただのダイエットとは違う助言をもらうことができるかもしれません。
ダイエットをする時に適切な指導のもと行えば、無理をせず逆効果になってしまうという状況を防げることでしょう。
今まで述べてきたように、にきびが多くなった、体重が増えた、毛深くなったなどのPCOSの症状に重なるものがあるのであれば、病院に行って医師の適切な診断を受けてみてはどうでしょう。