子宮内膜症の原因とは?痛みはある?

子宮内膜症になってしまうと考えられている原因はなんなのでしょうか。
この病気になってしまった場合、痛みはあるのでしょうか。
気になる点を詳しく見ていきましょう。

子宮内膜症について

子宮内膜症 疑問

正常な子宮内膜のはたらき

子宮内膜とは、排卵の時期に着床に備えて子宮の内側につくられる膜のことです。
子宮内膜が厚くつくられることで、赤ちゃんのためのフカフカのベッド準備しています。
子宮内膜が十分につくられない場合、着床の可能性は低くなるので、妊娠しにくい状態になってしまいます。
着床が起こらずに妊娠が成立しない場合、排卵から約2週間後に子宮内膜は剥がれ落ちます。
剥がれ落ちた内膜は、子宮から膣に出て体外に排出されます。
このように女性の体内では、周期的に月経が起こっています。
周期的に子宮内膜をつくりなおして、妊娠するのを待っているのです。

子宮内膜症とは

子宮内膜症 説明

子宮内膜症は、子宮内膜が子宮とは別の場所にできてしまう病気です。
できる場所の例としては、卵巣、卵管、腹膜などです。
子宮内膜は排卵の時期から2週間ほど経つと剥がれ落ちます。
そして、子宮内膜症で子宮以外の場所にできた場合にも同じように剥がれ落ちます。
しかし、子宮外にできた子宮内膜は出口がないので体外に排出されずに体内に溜まります。
この時に炎症を起こして、修復の過程で臓器との癒着してしまいます。

子宮内膜症の症状

子宮内膜症 症状

子宮内膜症になった場合でも、最初のうちは気付くほどの自覚症状が現れないことがあります。
自覚症状がある場合では、子宮内膜症の組織ができるる場所や大きさによって症状はさまざまです。
主に生理痛や慢性的な腹痛、腰痛、性交痛、排便痛などがあります。
生理を繰り返すたびに痛みが強くなっていくという特徴があります。
症状が進行すると日常生活に支障が出るほどの痛みを感じることもあります。
毎月生理の時に寝込んだり、痛み止めが効かなくなる人もいます。
痛み以外にも、不正な出血がある、経血量が多い、レバー状の塊が出るなども起こることがあります。
腸に影響がある場合は、便秘になりやすくなることもあります。

子宮内膜症の原因

子宮内膜症 原因

子宮内膜症の原因については、はっきりと解明されていません。
現在は、主な仮説が2つあります。

子宮内膜移植説

本来の生理の経血は子宮から膣を通って体外に排出されます。
この時の経血が膣とは逆方向である卵管の方に逆流して、お腹の中に出てしまって排出されずにそのまま留まってしまうという説です。

体腔上皮化生説

腹膜上皮という細胞が何らかの原因で子宮内膜に変化し、子宮内膜症の組織をつくっているという説です。

まとめ

放っておくと不妊になってしまう病気が子宮内膜症です。
子宮外に子宮内膜がつくられてしまい、妊娠にはさまざまな影響があります。
症状は人によりますが、主には生理痛があります。
子宮外の子宮内膜が剥がれる時に炎症を起こしているためと考えられています。
子宮内膜症の原因は、未だにはっきりとは解明されていません。
仮説は移転説と化生説の2つがあり、前者が有力とされています。