200万人もの女性を悩ませている子宮内膜症が不妊の原因に!?

子宮内膜症は近年多くの患者が報告されている女性の10人に1人がなってしまうという身近なものです。
不妊の原因ははっきりとは特定できない場合も多く、その半数は子宮内膜症が疑われるなど不妊とは密接に関わっています。
検査で見つけることができるため、早めの検査をおすすめします。

子宮内膜症とは

子宮内膜とは、妊娠に備えて子宮内にできる膜のことです。
ホルモンの働きによって子宮内膜は作られ、妊娠していないと剥がれ落ちて体外に排出されます。
これが通常は月に一回起こる月経です。
子宮内に正しく膜が作られるのであれば問題はありませんが、子宮外にもその膜ができてしまうことがあるます。
なぜ子宮外にできてしまうかについては、諸説あり詳しくはわかっていません。

子宮外に作られた膜も時が経つと剥がれ落ちます。
しかし、剥がれ落ちた子宮外の膜は、出口がない状態となっています。
そのため、体内に残された剥がれ落ちた子宮外の膜は固まってかたまりになったり、近くにある別の組織とくっついてしまうのです。

子宮内膜症が不妊の原因となるメカニズム

子宮内膜症になった場合は、なぜ不妊の原因となるのでしょうか。
子宮内膜症では、本来できないところに膜が作られます。
例えば、卵子の通り道に膜ができたために、道を塞いでしまうことなどがあります。
妊娠に至る卵子の動きを妨げるので、不妊になってしまうのです。
また、子宮内膜症によって分泌される物質が受精卵に悪影響を与えるとされています。

子宮内膜症になった人の症状は、膜ができる患部によってさまざまです。
いくつか挙げるなら、酷い生理痛、生理時以外の腹部や腰あたりの張りや痛み、性交や排便に伴う痛みがある等です。
時間が経過するほど症状の原因となっている部分が大きくなるため、痛みが増していくというのもポイントです。


子宮内膜症の疑いがある方は、ぜひ検査を受けてみましょう。
診察では、医師による問診や内診をしていきます。
内診は医師が器機を使ったり触診をしたりして膣内の症状を直接判断します。
それ以外にも、血液の検査や医療機器を使って異常なものができていないかを確認できます。

最近の傾向

近年では過去のデータに比べ、女性の月経の期間が長くなっている、妊娠する年齢が上がっている、妊娠しない人が増えている等の理由から子宮内膜症の患者は増えているとされています。
そして、まだ診断されていないだけで、潜在的に症状を持っているが病院に行かないためわかっていない人が大勢いると予想されています。

疑いがある方は早めの検査を

子宮内膜症は不妊の原因となってしまう可能性が高いです。
また、発症する確率も高いため、早めに検査を受けて治療を行うことが不妊を解消するためにはとても有効です。
まずは、近くの病院で不妊治療を行っているところを探してみましょう。
見つけることが出来たら、ぜひ検査をお願いしてみてください。
子宮内膜症かどうかがわかれば、妊娠への道が開けるかもしれません。