妊娠成立までの経緯
性交
まずカップルが性交(セックス)をすることによって、精子が女性の膣に射精されます。
そこから、精子は卵子との出会いの場である卵管に向かいます。
膣内の環境は雑菌を防ぐために強い酸性になっていて、精子には生きていくのに厳しい環境です。
子宮の入り口では、子宮に入れずにたくさんの精子が死んでしまいます。
排卵がある時期に頚管粘液(おりもの)が多く分泌されます。
頚管粘液によって、精子が子宮の入口を通過しやすくなります。
精子の寿命は2〜3日程度で、長くても1週間しか生きられないとされています。
受精
卵子は、周期的に卵胞が大きく育って排卵されます。
排出された卵子は、卵管采がキャッチして卵管まで来ます。
卵管で受精卵となったら、1週間ほどかけ子宮にたどり着きます。
移動の間は、常に細胞分裂を繰り返して成長を続けています。
着床
子宮では、排卵がある時期に合わせて子宮内膜が厚く張られます。
子宮内膜は、着床に備えて用意される受精卵にとってのベッドです。
着床によって子宮壁に根を下ろして、母体と繋がります。
この着床の期間は、3日程度かかるとされています。
着床が完了すれば、妊娠が成立したことになります。
不妊について
不妊の状態とは
不妊とは、妊娠を望むカップルが、1年間子作りを行う生活を続けても妊娠できない状態をいいます。
近年では、不妊に悩む人はとても増えています。
女性の妊娠の可能性は、年齢に大きく左右されます。
37歳頃を過ぎてしまうと、妊娠したいと思っていても確率はどんどん下がっていきます。
40歳を超えるような場合、妊娠はかなり難しくなってしまいます。
例え妊娠できたとしても、流産の確率が上がってしまうので、出産までたどり着けないことも多くなります。
不妊治療
不妊の人が増えているので、不妊治療を行う人はとても増えてきています。
37歳まで自然妊娠にかけてみるのもいいですが、早いうちに妊娠したいと思っている人は、すぐにでも不妊治療に取り組むべきだといえます。
40歳を超えているような場合は、不妊治療が欠かせないです。
37歳を過ぎても妊娠したい場合
妊娠の可能性が下がってくる37歳を過ぎても、なかなかできないと焦ってしまいます。
不妊治療といってもどのような取り組みがあるのでしょうか。
タイミング法
タイミング法は、排卵日に合わせて性交をして、妊娠確率を上げる方法です。
排卵日の数日前からが妊娠の確率が高い日されています。
排卵日の予測は、基礎体温の測定を行い、排卵検査薬や病院での検査などで予測します。
人工授精
人工授精は、男性から採取した精子を女性の子宮に人工的に送る方法です。
自然妊娠では、性交後に膣から子宮に入ろうとする時に多くの精子が死んでしまいます。
その過程を人工的に行って妊娠の確率を高めます。
体外受精
体外受精は、精子と卵子のどちらも体外に取り出して、体の外で受精させてから子宮に戻します。
人工授精よりも多くの工程を確実に行うことができるため、より確率が高い方法と言えます。
まとめ
37歳頃を過ぎてしまう場合、妊娠する力が落ちてきてしまいます。
40歳を超えるような場合だとさらに厳しい状況と言えます。
不妊治療にいち早く取り組んで、可能性があるうちに妊娠できるようにしていきましょう。
まだ専門の病院を受診していない人は、すぐにでも病院に行くことを検討してみて下さい。