生理からみる妊娠
女性の体でのサイクル
女性の体では、生理になり出血し、排卵というサイクルを繰り返します。
生理の周期というのは、子宮内膜の変化だけではなく、卵巣のはたらくサイクルでもあります。
初経から思春期の生理
初経が来たとしても、1年ほどが経つまでの生理は約80%が排卵されていません。
卵子が排卵されないことを、無排卵といいます。
思春期の生理周期も、とても不規則になっています。
18歳頃で、約30%の確率で無排卵となっています。
高齢になってからの生理
人によって変わってきますが、37歳ぐらいを過ぎてくると生理の時の経血の量が変わってきたり、生理の周期が短くなったりします。
生理に変化が起きるのは、卵巣の機能が低下するためです。
自然妊娠に適している期間
10代での妊娠は、社会的なリスクが大きいことは明白です。
また、若い時や30代後半で機能的なことを考慮すると、自然かつ安全に妊娠できる可能性が高い時期がわかります。
それは、生理が安定した20歳から、生理に変化がある37歳前後までです。
一般的には、この時期が自然妊娠しやすく、安全に妊娠できるといえます。
子宮の年齢と卵巣の年齢
生理があっても排卵が必ずあるわけではない
著名人が高齢出産をするニュースがメディアで取り上げられることが多くなっています。
そのため、40代後半になっても妊娠ができると思ってしまう方が増えています。
生理が来るということは、排卵もしていると考えてしまうからです。
実は、生理があるからといっても、必ずしも排卵もあるとは限らないのです。
排卵があった場合でも、いい卵子でない可能性が高くなります。
子宮は歳を取りにくい
基本的には、子宮は歳を取りにくいです。
歳を取りにくいので、40代になっても子宮の内膜がしっかり作れます。
子宮内膜が作られて、着床がなければ、当然生理は来ます。
しかし、卵巣はそうではありません。
子宮より早く歳を取る卵巣は、うまくはたらかなくなってしまっていることがあります。
具体的には、排卵がされていなかったり、卵胞が大きくならなかったりします。
つまり、生理が来ても、卵子がないということが起こるのです。
生理だけなら人工的に起こせる
生理を起こすというだけなら、高齢になってもホルモン剤を使えば可能です。
しかし、排卵は無理矢理おこすことはできません。
妊娠において重要なのが、卵子です。
卵子がなければ、当然妊娠できないからです。
さらに、卵子の年齢も若くなければ、質が低くなってしまいます。
まとめ
生理があることと妊娠可能ということはイコールではありません。
子宮の年齢と卵巣の年齢が違っていて、生理が来ても排卵がないことがあるためです。
自然妊娠を目指すのであれば、妊娠に適している20歳から37歳ぐらいまでを意識しておくと良いでしょう。