男性の不妊検査ってどこでするの?
男性の不妊検査を受けられる場所は大きく以下の二つに分けられます。
・産婦人科の不妊外来
・泌尿器科
産婦人科では男性の不妊検査を受け付けていないところもありますので、事前に受診が可能か確認しておく必要があります。
基本的な男性不妊に関する検査であれば産婦人科で取り扱っているところもありますが
より精密な検査を行う、あるいは本格的な治療を受けるとなると、泌尿器科での受診が必要となります。
男性不妊検査、病院での初診は何をするの?
病院での初診の流れは以下のとおりです。
1:問診
問診では以下の項目を中心に医師から質問を受けます。
・日々の夫婦生活
・射精の状態(量、色など気になる点はないか)
適切な治療を行うために、重要な情報となりますので気になることがあれば、恥じらうことなく丁寧に説明・回答しましょう。
2:精液検査
男性不妊の検査において最も一般的な検査となります。
自宅で採取した精液をクリニックに持って行くケースと、病院で採取するケースがあります。
自宅で採取する場合は、採取後2時間以内に人肌程度の温度に保った上でクリニックまで持って行く必要があります。
採取した精液は、精子計算盤にのせ顕微鏡で観察されます。
観察する際ですが以下ポイントを中心いチェックされます。
・精子濃度
・運動率
3:視診・触診
視診・触診については必ず行うわけではなく各病院の方針によります。
視診・触診を行うところでは以下のような点を確認します。
・精巣の大きさ
・精索静脈瘤の有無
・前立腺の腫大有無
・精巣の温度
精液検査で問題が見つかった場合はどうするの?
精液検査により確認できる問題は、大きく以下の2つとなります。
・精子を作る過程に問題がある「造精機能障害」
・精子を運ぶ精路に問題がある「精路障害」
男性不妊原因の9割以上が「造精機能障害」であると考えられています。
精液検査の結果がよくなかった際ですが、より問題を具体的に把握するために以下3つの検査を促されます。
ホルモン検査
血液を採取し、血中のホルモン値に異常がないかチェックします。
精子の製造を調整する以下ホルモンの値を検査します。
・FSH(卵胞刺激ホルモン)
・LH(黄体化ホルモン)
同時に、精巣から出ている男性ホルモンに異常がないかを検査します。
・テストステロン
精巣生検
精液検査の結果、「重度乏精子症」や「無精子症」と診断された場合、精巣が本来の機能を果たしているか顕微鏡検査で調べる必要があります。
染色体検査・遺伝子検査
「重度乏精子症」や「無精子症」の精子には染色体に異常が見られる可能性が高いことから、血液を採取して染色体検査や遺伝子検査をすることを勧められます。
まとめ
不妊の原因の約半分を男性が占めているにも関わらず、不妊検査を敬遠する男性が多いという現実があります。
不妊治療はカップル二人で協力して治療にのぞむことが非常に重要です。
男性の検査となると少々恥ずかしさを感じるのも分かりますが、簡単に行える精液検査によって多く有益な情報が得られますので、不妊に悩まれている男性はぜひ一度検査を受けてみてください。