精子の量の異常
無精子症の人もいる
無精子症とは、精子が1つもない病気のことです。
原因はさまざまですが、精液中に精子が1つもない状態なので、自然妊娠はできない状態です。
無精子症の場合は、精子が少ない場合と同じく、精巣や精巣上体で精子を見つけて、顕微授精を行うと妊娠できることもあります。
多くの場合は乏精子症
ほとんどの場合、無精子症ではなく、乏精子症です。
精子がまったくないわけではないですが、数が少ない状態です。
乏精子症の方は、たいていの場合、人工授精や体外受精に取り組むことになります。
精子を探す
精子を探すのは、産婦人科医と泌尿器科医が合同で行います。
精巣上体または精巣から直接精子を採取します。
この手術のことを、精巣内精子採取術(TESE)といいます。
最近では、顕微鏡下に採取する顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)も多くなってきています。
精子を採取する手術は、男性が麻酔を受けて手術室で行われます。
MD-TESEの場合で、1〜3時間程度の手術時間がかかります。
手術で見つかる精子は少なく、数個採取できればいい方です。
男性にとっての精子の検査
検査の結果を待つ時
結果を待つ時の心情は、自分が裁きを受けているような気持ちになるようです。
精子の検査結果を聞く時、男性はとても真剣です。
自らの運命を左右しかねない告知ですので、当然といえるのではないでしょうか。
精子に問題があった時
精子が少なかったり、なかったりする場合、男性は自己を否定され、とても大きな失望感を覚えるようです。
検査の結果が良くないとわかった男性は、とても激しいショックを受けます。
そして、がっくりと肩を落とし、落ち込んでしまいます。
精子に問題がなかった時
検査の結果で精子に問題がないとわかった場合は、難を逃れたように思います。
男性は自分には原因がないため、やはり妻に原因があると考えてしまう人も多いです。
不妊の解消にむけて取り組むべき
精子に原因があった時は、原因に対応して妊娠できるように取り組んでいきます。
精子に原因がなかった場合でも、男性にまったく問題がなくなったわけではありません。
不妊の原因は、まだまだわからないことが多く、原因が見つかっていないだけの可能性が十分にあります。
どちらにしても、カップルの目的は不妊の解消です。
不妊の原因となっていることがわかったのであれば、それを解決していきます。
わからなくても、継続的に対策していき、妊娠の可能性を上げる努力が必要となります。
取り組みには、カップルで力を合わせることが重要です。
男女どちらに原因があるにしても、一喜一憂せずに2人で協力して、妊娠そして出産という最高の結果を得られることに注力するべきであるといえます。