妊娠初期の腹痛とは
妊娠の兆候としての腹痛
妊娠初期には、腹痛が起こることは珍しいことではありません。
腹痛によって妊娠に気付く人もいるほどです。
妊娠が既にわかった後にある腹痛は、流産の兆候としても知られるため心配になってしまいます。
考えられる妊娠初期の腹痛の原因はさまざまです。
生理の腹痛との違い
まず生理の時の腹痛との違いについてです。
生理と妊娠初期の2つの腹痛のメカニズムはまったく違います。
生理では、妊娠に備えて子宮内につくられた子宮内膜を排出するために子宮が収縮して腹痛があります。
妊娠初期は、体が妊娠によって変化していく過程で起こる腹痛です。
時期が少しずれていることがあるので、そうした場合判別できるかもしれません。
妊娠確認後の腹痛
妊娠が成立した後で腹痛がある場合、流産の可能性を疑ってしまうかもしれません。
しかし、実際は必ずしも流産の可能性が高くはありません。
よくある腹痛とは別で、流産の時の腹痛には特徴があります。
どういった腹痛が危険な兆候なのか、詳しく見ていきましょう。
妊娠初期の腹痛を引き起こしていること
着床痛
着床時に腹痛があることを着床痛といいます。
子宮まで来た受精卵は、子宮壁に根を下ろすために子宮壁を溶かそうとします。
その時の刺激によって、腹痛が起きることがあるのです。
子宮の収縮・拡張
妊娠が成立すると、赤ちゃんが大きくなっていくことに対応しなければいけません。
そのために、子宮は大きくなろうと、収縮と拡張を繰り返していきます。
収縮や拡張の影響によって、腹痛が起こることがあります。
便秘・下痢
子宮の収縮や拡張が起こることによって、便秘や下痢が起こります。
流産
流産の時に腹痛が起こることがあります。
妊娠初期に起こる腹痛とは少し違いがあるようです。
危険な兆候を下記で見ていきましょう。
よくある腹痛と危険な腹痛
よくある腹痛
よくある腹痛で、そこまで心配する必要がないような場合の特徴は下記の腹痛です。
- お腹が引っ張られるような痛みがある
- 腹部全体に鈍い痛みがある
- 子宮の周辺ががチクチクする
- すぐに痛みが治まる
危険な腹痛
流産が疑われる場合の特徴は下記のような腹痛です。
長い間痛みが治まらないようなら、病院にすぐに行くようにしましょう。
- お腹が締め付けられるような痛みがある
- ズキズキするような鈍く強い痛みがある
- だんだん痛みが増してくる
- 長く痛みが続く
まとめ
妊娠初期の腹痛はとてもよくあることで、珍しくはありません。
ただし、流産の兆候を示すような場合があるので、その点は注意がいります。
気になる腹痛があったのであれば、かかりつけの産婦人科で相談してみましょう。
防げる可能性のある流産だった場合、後から後悔することのないようにする必要があります。